全射と商位相

今日はC^{\infty}多様体の例を見ていて商位相が出てきたときにふと引っかかったことを書く。 商位相の定義にはいくつか流儀があるかもしれないけど、 例えば以下のように定義される。

定義

X位相空間Yを集合、p: X \twoheadrightarrow Y全射とする。 このとき、Ypによる商位相\mathcal{O}とは、\mathcal{O} = \{U \in \mathcal{P}(Y) \mid p^{-1}(U)\text{は$X$の開集合である。}\}のことである。

引っかかったこと

今朝、定義の\mathcal{O}が位相であることを証明して、 p全射であることを全然使わなかったことに引っかかった。 集合と位相の教科書(著: 斎藤毅)によると、p が一般の写像のときのこのような位相を像位相と呼び、 Yが何らかの商集合X/Rpが商写像のときに商位相と呼ぶっぽい。 一方、微分形式の幾何学の方ではp全射なら商位相と呼ぶというスタンスな感じ。

まあ、全射じゃないと商っぽさないし、全射ならpが商写像となるような 商集合X/Rを構成できるからそういうものなのだろう。